みなさん、こんにちは!FARM CANNING のマイです。
今月で3回目、3月のコラムは「まぼろしのお茶事、茶飯釜について」にしようと思います。
実は数年前から、ファームキャニングのスタッフ数名で細々と茶道のお稽古に通っています。
その名もファームキャニング茶道部。(そのままです)
とは言っても、1ヶ月に1回程度のお稽古でお茶をたてられるようになるはずもなく、今はリフレッシュの一環と化しています。
今月は「まぼろしのお茶事があるよ」と教えてもらって楽しみにしていた【茶飯釜】というお茶事に参加してきました。
茶飯釜(さはんがま)とは、懐石料理のご飯を茶席で炊くお茶事のこと。
普段お茶をたてるときにお湯を沸かす釜でお米を炊きます(!)
この日は九ツ井の料理長がおもてなしをしてくださいました。
炭に火がつくまで、わたしたちも竹筒を使ってふーふーと空気を送り、ようやく炊き上がったご飯の美味しいこと、美しいこと!
炭火で炊き上がったご飯
サクラダイのお刺身。懐石料理はお醤油を使わないので少しのワサビと穂紫蘇でいただきます。
懐石料理で1番のご馳走と言われる煮物椀。この日は若竹とわかめの真薯のお吸い物でした。
てっきり筑前煮のような煮物が入っているのかと思ったことは秘密です。
サクラマスの粕漬け
長芋とつみれのお味噌汁は、白味噌の優しい甘味
サクラダイにサクラマス、若竹にわかめ、ホタルイカにフキなど、季節の食材をふんだんに使った懐石料理と新酒をいただきました。
お食事の後は先ほどまでお米を炊いていた釜でお湯を沸かし、今回はお稽古のお茶事だったので略式で薄茶をいただいて、約3時間の会は終了です。
非日常的で特別な体験でしたが、一つ一つ丁寧に手をかけられた自然な味付けの懐石料理を前に、「丁寧なふつう」がいかに幸福かを感じた貴重な時間でした。
目まぐるしく過ぎていく毎日に、ほんの少しでも心を落ち着かせて一服する時間があること、本当にありがたいですね。
先生とお弟子さんとわたしたちスタッフ。それぞれお着物で参加しました。